昆布


社団法人 日本昆布協会 資料より


☆昆布は長寿のための基礎食品でもあります☆
 「昆布は長寿のための基礎食品だと言えます」京都大学大学院、人間・環境学研究科の家森幸男教授
(医学博士)はこのような意見を持っておられます。つまり、長寿の最大の敵となっている心筋梗塞や
脳卒中などの血管の病気、循環器疾患(動脈硬化を含む)は、海藻食や魚食で減らすことができるということ
になるのです。日本をはじめ世界的にも急速に高齢化が進みつつある現在、「人は血管とともに老いる」
と言われるように、循環器疾患は確実に増えつづけています。WHO(世界保健機構)によると、
21世紀にはすべての国で循環器疾患が最大の死因になると予測されています。
 これらの病気で一番の原因とされているのが"高血圧"です。WHOでは高血圧に対して薬に頼らず、
食事条件の改善などによるライフスタイルの軌道修正こそが、予防や治療につながることを強調しています。
このことは、数多くの実験や研究によって支持されており、昆布をはじめとする海藻食や魚食を含めた
日本食のすばらしさは、今や世界の注目するところになったのです。

☆高血圧を予防する昆布☆
◆食物繊維・ラミニン・マグネシウム

 様々な成人病の原因となる高血圧。古くから、この高血圧と食塩の取り過ぎは深い関係があると考えられて
きました。WHOにおいても、高血圧の予防のために食塩摂取量を1日6g以下にするよう勧告している
ほどです。野菜や果物、そして昆布に多く含まれている食物繊維は、腸管の中でこの食塩(ナトリウム)を
吸着して体外に排出する働きがあり、高血圧の防止に役立っています。
また、同じ野菜、果物、昆布に多いミネラルのカリウムは腎臓からナトリウムを尿中に追い出す働きを
持っています。さらに、昆布をはじめ海藻類に多く含まれているマグネシウムにも、ナトリウムを細胞の
外に汲み出すポンプの働きを良くして、高血圧を防止する効用があります。マグネシウムはストレスが多いと
減りやすく,また,これを充分に取ると心筋梗塞や脳卒中がおこりにくくなるという実験結果もあるほどです。
日本人の場合は昆布などから多くのマグネシウムをとることができるので、比較的に血圧の具合も良く、
心筋梗塞なども欧米に比べ起こりにくいという結果も出ています。
(家森教授らはこれらの研究で'92年12月にドイツからのベンツ賞を受賞されています)

☆大腸ガンを予防する昆布☆
◆食物繊維

 最近の繊維食品ブームに乗って、食物繊維に関連した様々な商品が市場に出まわっていますが、
昆布をはじめ海藻類には元々多くの食物繊維が含まれています。全食品を調べてみても、上位10品目
のうち6品目は海藻類でしめられている程です。食物繊維は便のかさを増して腸壁を刺激し、腸の運動を
盛んにする作用があり、それによって便秘を防ぐことができます。また、塩分のナトリウムや腸内の
コレステロール、糖分などを吸着して体外に排出する役割を果たしており、高血圧、動脈硬化、糖尿病の予防
に良いわけです。その上、口から入る発ガン物質なども腸から早く出してしまいますので、大腸ガンの予防
にも役だっているのです。動物性脂肪の取り過ぎは大腸ガンを引き起こすと知られています。食習慣の
欧米化した日本においては、大腸ガンの増加を抑えるためにもますます多くの食物繊維を取る必要があります。

☆動脈硬化を予防する昆布☆
◆銅

人体にとって悪玉コレステロールが酸化して血管壁に入り込むと動脈硬化が起こります。微量元素の銅はこの
コレステロールが酸化するのを防ぎ、動脈硬化の防止に役立つ酵素を作ります。銅は最低でも1日2〜3mg
を摂取する必要があると言われていますが、日本人の場合幸いにも昆布をはじめとする海藻類から摂取して
いるので、欧米人に比べ充分なに量を取っていることが最近証明されました。同じ日本人でもブラジルに
移住して海藻や魚介類を食べる習性のなくなった人々は、心臓の血管に動脈硬化が起こっていることを示す
心電図の異常が2倍も多く平均寿命も日本に住む人より17年も短くなっているのです。現在日本人が世界一
の長寿となっているのは、まさに昆布や魚介類などの海の幸を楽しむ食生活によると言えます。
(家森教授とケンブリッジ大学の合同研究の結果より)

☆昆布には、他にも様々な効用があります☆
◆腸の働きを活発にします

昆布に多い食物繊維分にはアルギン酸が多く、これらは消化しにくい成分なので腸の働きを活発にして
便通を良くし、大腸ガンなどの病気を予防することはすでに述べたとおりです。とりわけ腸内でナトリウムを
吸着するという働きは、塩分を取り過ぎがちの人でもナトリウムと便と一緒に体外へ排泄することができ、
食塩が体内に取り込まれることを抑えているのです。これによって、高血圧を防ぎ、脳卒中の予防にも
役立つことが最近証明されました。

◆お肌を美しくします
 ヨードは甲状腺から分泌されるホルモンの主な原料となります。このホルモンは海藻を食べることが
できない内陸部の国々では不足しており、世界中では約2億人の人々がヨード不足で健康が蝕まれています。
なかには知能や発育に障害を来している人々も多いのです。また、身体を作っている細胞の新陳代謝を
良くするわけですから、皮膚に対しても例外ではありません。甲状腺ホルモンは皮膚に潤いや張りを
与えるなど、肌を美しくすることにも役立っているのです。

◆ダイエット食品になります
「過食時代」「飽食時代」と言われて久しい現代ですが、これらによる肥満は、高血圧、動脈硬化、糖尿病、
心臓疾患など、最も多い成人病の危険信号なのです。最近では、カロリー計算をしながら食事をする人も
増えてきましたが昆布の場合は極めてローカロリーなので、食品成分表などでもカロリー計算に入れない食品
になっています。また、動脈硬化の原因とされているコレステロールもほとんど含まれていません。さらに、
胃の中に入ると水分を吸収して量が増え、満腹感も味わうことができ、その上、ビタミンやミネラルなどの
栄養をたっぷりと取ることが出来るので、ダイエット食品としても適しています。

◆顔色をよくします
 血液中で酸素を運搬しているヘモグロビンは、鉄分と一種のタンパク質からできています。女性の場合は、
この鉄分が不足しがちになります。昆布には貧血を改善し、顔色をよくするといった効用があります。
血色のよいことは、健康美の基礎といえるのです。